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Last Update:2023/11/9
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コラム 中国ビジネス噺

第64回 これから中国へ赴任される方へ(36)

(2023年11月9日)

   
 コロナ禍の3年間で日中間の人の行き来が制限されてきたために、中国進出の日系企業の現地マネージメントもかなり変わってきました。駐在員を減らして現地化を進め、行き来が難しいことから会議や業務連絡は全てリモートにした企業もあるようです。この傾向は日本国内でも一時かなりの企業が通勤を止めて全てリモートに切り替えたり、大学でも通学が無くリモート授業で単位を出したりする事が普通になってきました。このような傾向はコロナ収束以降も定着するかに見えましたが、最近の日本国内の状況はコロナ以前のように対面に戻っています。通勤電車も依然と同様の混雑が戻り、大学のキャンパスも学生が戻り、サークル活動も再開されてきました。
 海外とのビジネスについても同様に対面の活動が戻ってきつつあるようですが、中国については未だにVisa Freeが運用停止中となっているため、業務での渡航にはVisa申請が必要等、不自由な状況が続いています。コロナで対面が難しくなった状況で、リモートでのコミュニケーションツールは発達し定着してきたようでしたが、コロナ収束後急速にもとに戻ってきたことからも、人間の社会行動にはやはり対面でのコミュニケーションが必要であるということが自ずと解ってきたように感じます。
 特に、中国ビジネスの成功の秘訣はやはりコミュニケーション創りが重要です。コミュニケーション創りには大きく2つの要素があります。一つは自らのコミュニケーション能力です。もう一つはツールとしての言語能力です。コミュニケーション能力とはどのような能力でしょうか。自分は社交的で、性格も明るいので人とのコミュニケーションは良好だと思っていても、自分の思いと他の評価は往々にして異なります。良いコミュニケーションが取れている人は、周りからその人を慕うような行動がみられることです。
 日本人同士のコミュニケーションに比べて海外でのコミュニケーションは更に一段ハードルが上がります。海外、特にアジアに出ると日本人はとかく上から目線で人を見る傾向があります。ビジネスでも社内の同僚や部下に対して業務の立場以上に上から目線になっていないでしょうか。コミュニケーションを取るコツは同じ目線で交流するという事です。社内でも年上には日本人と同じように尊敬をもって接することが大事で、部下には親しみと敬意を示すべきだと思います。
 以前中国の会社でのことですが、元々やや上から目線の日本人の同僚が、日本人だけの会議の席で中国人の部下を指して「あいつらは・・・」という発言をしてしまいました。 日本人だけの席でうっかり口に出たのですが、どういう訳かこの発言が中国人部下に知れてしまいました。このようなほんの一言の失言でお互いのコミュニケーションには大きな瀆を作ってしまいました。つまり普段から、本心で同じ目線で付き合えない人はどこかでぼろが出るもので、真に相手の気持ちを考えながら行動できるかは、一朝一夕に備わるものではないという事です。自分がどのくらい中国人スタッフとコミュニケーションが取れているかを見るには、周りの中国人が自分にどのように接しているかをよく観察することで判断するのが良いでしょう。

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