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第1110回 エネルギー政策の新たな進展-その3-

(2024年3月7日)

 中国における2022年の原油生産量は2.04億トンと、2億トンの大台に復帰しました。大慶油田は8年連続3000万トンを維持し、勝利油田も6年連続して2340万トン以上を保ちました。天然ガス生産量は2200億㎥と、6年連続100億㎥の増加を維持し、蘇里格(スリグ)ガス田では300億㎥を突破しました。近年の中国では、大気汚染防止のため、火力の石炭から天然ガスへの転換が進んでおり。例えば広東省では、80億元を投じ、2年間で22の県1384万人に天然ガスを供給するプロジェクトが2021年に着工されました。
 中国は石油や天然ガスを、輸入も含め各方面から調達していますが、天然ガスについては、西北から全国に供給する“西気東輸”と呼ばれるルートが重要な一端を担っています。“西気東輸”は2000年代に西部大開発プロジェクトの目玉の一つとして始まり、2021年にはその供給量の総和が7000億㎥にも及び、全国400余りの都市、3000社以上の大中企業、5億人の人口に恩恵を与えています。2022年、全線デジタル化された“西気東輸”第4線プロジェクトが着工されました。完成すれば、従来の能力と合わせ、“西気東輸”は一年に1000億㎥の輸送が可能になります。これにより、中国は全国を結ぶ一大ネットワークをほぼ完成し、パイプラインは10年間で倍増して総延長18万㎞に達し、西北・東北・西南・海上という四大ルートが一層強固になりました。こうした情勢に合わせ、政府は2023年12月に、<省を超えた天然ガスパイプラインの輸送価格算定に関する通知>を出し、従来の20地域から西北・東北・中東部・西南4価格区に統合した地区輸送価格を定め、天然ガス市場の公正な競争を促しました。
 新たな石油天然ガス田の開発も進んでいます。中国では習近平政権誕生以来の10年間で1億トン級の大油田が23カ所、1000億㎥級の大ガス田が28カ所発見され、2021年時点で、石油埋蔵量は101億トン、天然ガスは6.85兆㎥に達します。最近ではシェールオイルやシェールガスの採掘も盛んに行われ、前者では、2022年に山東省に勝利済陽国家級シェールオイルモデル区の建設が始まり、一方、四川盆地では同年に資源量1兆㎥のシェールガスが発見されています。
 さらに注目すべきは深海石油天然ガス田の発展で、2023年までにすでに12カ所発見され、中でも珠江口盆地海域の流花16-2油田群は推進412m、既に1000万トンを生産し、海上ではアジア最大規模になっています。

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