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 第207回 知的財産権保護強化の動き

(2005年11月28日執筆)

2004年、アメリカなど海外からの強い抗議を受け、政府の知的財産権保護への具体的な取り組み姿勢が顕著になりました。5月、国務院は呉儀副首相を組長に国家知的財産権保護対策班を設置して中国の知的財産権戦略を策定、8 月には<知的財産権保護特別活動方案>を配布し、11月には公安部が<商標権侵害取締り“山鷹”作戦>を開始して北京の商標偽造グループの巨魁周志均とその一味を摘発しました。続いて12月には<知的財産権侵害刑事事件処理において法律を具体的に適用する場合の若干の問題に関する解釈>が施行され、従来では対象になっていなかった犯罪も容易に立件可能になりました。
中国は既に知的財産権保護関連法規を整備し、主な国際条約も批准して、現在次なる行政保護・司法保護各々の仕組みと、両者を組み合わせた保護システムを構築し始めています。同時に、広東と香港/北京・上海など16の1級行政区、といった地域を越えた取り締まり部門の連携や、外資系企業との定期的意見交換メカニズムの構築も始まっています。
“藍猫”など中国のオリジナルキャラクターが海賊版や類似品の蔓延で甚大な損害を受けている著作権分野の動きは特に顕著です。2004年には全国で1億7千5百万個の海賊版AV製品を押収、2005年 7月には<中米映画著作権保護協力メカニズムに関する備忘録>が交わされました。8月の<2005・著作権貿易発展フォーラム>で国家著作権局副局長は、「市場の規範化と知的投資の奨励及び保護」を明言しました。
2005年4月22日、国務院は人民日報第15面全面を使って<中国知的財産権保護の新進展>と題する文章を発表、知的財産権保護の基本的状況と特許・商標・著作権の各状況及びAV製品の知的財産権保護・植物新品種保護・知的財産権の税関保護・公安の取り締まり状況を詳細に記述した後、結語に曰く、
「経済がまだ相対的に立ち遅れ、科学水準も高いとはいえない現状の下で、13億の人口を擁する発展途上大国が完全な知的財産権保護制度を確立することは一朝一夕ではできない」「今後、中国政府は、自身が担うべき知的財産権保護の国際的義務を引き続き真剣に履行し、より一層積極開放の姿勢を示し、世界の国々や国際機関との協力を強化し、知的財産権保護の優良な制度と環境を世界的規模で作り上げるよう推進する」。その言やよし。

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