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 第334回庶民の消費生活

(2008年7月14日)

昨年来の物価高でインフレ懸念が出た中国経済ですが、庶民の消費性向はこのところ、どんな傾向を示しているのでしょうか。
2007年の中国はGDPが11.4%成長し、その中で、消費が4.4%と、投資の4.3%をわずか0.1%上回って、初めて首位の座を占めました。もちろん上述の物価高、特に不動産高騰の影響も手伝っての話ですが、2003年以来毎年就業者が1000万人ずつ増加していることや、賃金の増加や株式投資による収入増も一つの要素でしょう。農村も2007年は一人当たりの生活消費支出が16%増の3444元に達し、農村消費市場の着実な成長を印象付けました。
ただ、2008年に入り、消費に軟化傾向が見えてきました。数字の上では成長しているように見えても、物価上昇分を差し引くと実際は成長とは言えない事態に陥っています。第一四半期は前年に比べ消費者の景気に対する信頼度が1.7ポイント下落しました。この期間に物価が8%(食品は21.0%)値上がりしたことが大きく響いています。農村でも化学肥料その他の農業資材が大幅に値上がりし、農民の収入増を相殺してしまっています。また、株式市場低迷の影響も無視できません。
今後は、政府や企業の最終消費に占める割合が個人消費を上回っている現状を改善すべく、市場環境の整備やまだ緒に就いたばかりの老後・医療・教育など社会保障制度について政府が本腰をあげて取り組み、庶民の消費意欲を刺激することが大きな鍵になるでしょう。
庶民の消費意欲を掻き立てるためのもう一つの大事な要素が、消費者の権益擁護です。2007年に全国工商部門が12315ネットで受け付けた消費者からのアクセスは5165631件、そのうち苦情が764309件で、商品その物に対する苦情が70.6%、サービスに対する苦情が29.4%となっています。その中でも、品質・アフターサービス・値段・分量・広告に関する苦情が目立っています。工商部門は2008年中に<商品参入許可制度改革に関する指導意見>を出すとともに、<流通プロセス食品安全監督管理規則><流通領域商品品質迅速検査暫定規則>を定め、商品参入許可制度を充実させる予定です。
2007年の消費に現れた変化の一つがネットショッピングの急発展。前年比90.4%増の594億元で、小売大手のカルフール(248億元)の2.4倍近くに達しています。

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