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 第346回航空網と航空業界

(2008年10月6日)

2005年、中国の年間輸送量は世界第2位になりましたが、その後2007年11月に民航総局の楊元元局長は中国航空業界の今後について、「2020年に中国民間航空の旅客輸送量は7億7千万人、貨物輸送量は1600万トンに達するだろう」と予測しました。そこで幾つかの側面から中国航空業界の現状を追って見ましょう。
まず空港の整備ですが、2001年から2005年の第10次5カ年計画で全国で130箇所以上の空港が拡充・新設されたのに続き、2006年からの第11次5カ年計画でも積極的な整備が進められています。特に政府が発展に力を注いでいる西部地区では、現有の民用空港54ヶ所に加え、同期間に新空港37ヶ所、空港の移転6ヶ所、拡充31ヶ所が計画されています。その中には、世界の最高地に建設される2010年完成予定のチベット自治区阿里空港や、標高4000メートルに位置する青海省三江源空港なども含まれています。
こうした総合プランの下、2007年からの1年半だけでも、安徽省合肥市新橋国際空港の建設認可、広西チワン族自治区河池空港・広東省潮汕空港の建設着工、河北省邯鄲空港・江西省2つ目の民用大規模空港新黄金空港・新疆ウイグル自治区喀納斯空港・四川省甘孜チベット族自治州康定空港・吉林省長白山空港・広西チワン族自治区百色空港の営業開始などが続々と報じられています。
既存空港の拡充も急ピッチ。北京空港は2007年の乗降客数が5000万人を突破、従来の2つのターミナルの設計人数3550万人をはるかに超えてしまいました。そこで北京オリンピックに備えて2008年3月に第3ターミナルを完成させ、設計人数8200万人に能力アップしました。上海でも、2007年に浦東空港・虹橋空港での乗降客数が5000万人を突破するという勢いで、同じく2008年3月に浦東空港第2ターミナルを完成させ、また三本目の滑走路を建設、使用を開始しました。この他、西北部では、2007年に中央アジアや南アジアを結ぶ拠点として重要な位置を占める新疆ウイグル自治区ウルムチ国際空港の第3期拡張工事が始まりましたし、2007年に乗降客数が1000万人を突破した陝西省西安市咸陽国際空港でも、設計人数2600万人を目標に第3ターミナルと2本目の滑走路の建設が始まりました。
この続きはまた次回に。

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