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 第423回BRICs−その1−対ブラジル

(2010年5月24日)

2009年3月の全人代期間中、楊潔篪外相はBRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)を「世界で最も重要な影響力を持つ国であり、「新興大国」と呼ばれている」と述べ、「4カ国の協力は、地域更には世界の平和と発展にプラスとなる」という認識を示しました。
また、12月には、同年6月にロシアで開催された4カ国首脳による初の会談を踏まえて、BRICsの協力が新たな段階に入った事を示唆、発展途上国との連携を強調しました。
BRICsという言葉の存在自体が示すように、この4つの新興大国の動向と協力の進展は新しい国際秩序への胎動を予感させますが、大きな可能性を秘めつつそれぞれに課題も抱え、同床異夢の危険も孕んでいます。まず、中国とブラジルの関係を分析してみましょう。
中国とブラジルは1993年に戦略的パートナーシップを確立し、およそ10年後の2004年に初めて両国首脳の相互訪問が実現し、両国関係発展4原則(対等な立場・政治的信頼関係・互恵・経済交流の拡大)を確認、その後は2006年の高級レベルによる協調・協力委員会の設置や首脳レベルの会談、相互訪問などを通じて相互理解を深めてきました。2008年7月に札幌で開催された発展途上5カ国(中国・インド・ブラジル・南アフリカ・メキシコ)首脳会談では、胡錦濤主席が中伯関係を「南南協力の模範である」と持ち上げました。
2009年5月、ルカ大統領が中国を訪問、両国は、戦略的パートナーシップをより深めるための共同声明を発表し、広範な領域にわたる<2010−2014年共同行動計画>の策定を決めました。同時に、<エネルギー・鉱業協力議定書>を初めとする各種協力文書に調印、ブラジルで進行中の1000キロを超える天然ガスパイプラインの建設に加え、大型油田開発に対する中国側の出資と見返りとしての石油の供給や、銀行間での金融協力などが謳われました。科学技術面でも、農業・エネルギー・バイオなど様々な面での協力が始まっていますが、特筆されるのは、1988年以来既に3基を協力して打ち上げた資源探査衛星で、その情報をアフリカ諸国に提供する事でも合意しました。
2008年、ブラジルにとって中国は最大の農産物輸出市場になり、2009年4月にはアメリカを抜いて最大の貿易相手国になりました。華為、奇瑞など多くの企業が進出、同年12月には両国間での人民元決済業務も始まり、経済交流に一層拍車がかかると予想されます。

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