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 第五十三回  最近スポ−ツ事情

 日韓共催のサッカ−ワ−ルドカップ本大会への初出場、韓国でのアジア大会における中国選手の金メダルラッシュは、中国国民のスポ−ツへの関心を一層高めています。
 従来、中国での人気スポ−ツと言えば、卓球、バスケ、バレ—でしたが、改革開放の進展は中国人の目の前に西側世界のあらゆる見るスポ−ツ、やるスポ−ツを洪水のように提供し、人々のスポ−ツに対する興味も実に多彩になっています。中でもサッカ−は全国リ−グを展開し、サッカ−くじも行われて、すっかり人気が定着しました。
そんな中、新しいスポ−ツの動きも見逃せません。2002年に最初の試みをを成功させた中国野球リ−グは、この9月に王朝スポ−ツ市場普及会社とビジネス契約を結び、今後6年間、6000万元の資金を投入して中国野球の発展を図ることにしました。具体的には、2003年3月に北京猛虎隊、天津雄獅隊、上海金鷹隊、広東猟豹隊の4チームで新しい野球リ−グを発足させ、2004年には更なる拡充を図ろう、というものです。
 中国伝統武術の巻き返しも注目の的。日本における吉川英治にも勝る人気を中華世界で確立した香港の作家金庸の作品の影響もあり、最近の中国武術の人気はすさまじいばかり。
9月2日には、“江湖”に名の響いた少林、武当、峨眉三派の武林の名手が峨眉山に集い、初めてその技を戦わせました。「“武林”の盟主、金庸も“英雄帖”に応じ、その姿を現した」、というのですから、『笑傲江湖』もかくや、といったところ。
 また、日本では今、K-1が大人気ですが、中国でも、伝統武術に現代スポ−ツの競技形式を取り入れた“武術散打”(武術の対戦)が盛り上がっています。国内では、散打王をかけた対戦が年々開催されるようになり、この7月には上海で初のワ−ルドカップが開催され、10数カ国、40人あまりの選手が覇を競いました。
 スポ−ツが盛んになるにつれ、外国のプロチ−ムで活躍する選手が出てきたのも日本とよく似た現象。NBAで活躍中の王治郅、イギリスのマンチェスタ−シティの孫継海などはまさに日本のイチロ−や中田に似た存在。この8月には、さらに曲波がイギリスのプロチ−ムへレンタル移籍されることが発表されました。これらの動きは中国人の目を世界のスポ−ツ界へ向けさせる上で、大きな役割を果たしています。

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