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 第613回 2013年人民日報日本関係記事−その1−

(2014年03月31日)

過去にも小泉首相の靖国参拝などで人民日報に日本を非難する記事が大量に掲載された年もありましたが、2013年はまさに近年最悪の年と言ってよいでしょう。
野田政権以来の尖閣列島問題に加え、新たに生じた中国側の防空識別圏設定問題と日本側の反発、集団的自衛権と憲法改正問題、靖国参拝と東京裁判の評価に関わる問題、村山談話の継続性と、間接的ながら韓国が主張する従軍慰安婦問題に関わる河野談話の取り扱いなど、まさにあらゆる問題が一挙に噴き出した感があり、中国はこれらすべては安倍内閣の右傾化に起因するとして、関連記事が目白押しで、さらに国際的な反日キャンペーンも発動され、紙面に反映されました。
尖閣列島問題については、5月に集中的に論文が掲載されました。<论马关条约与钓鱼岛问题>(张海鹏、李国强2013.5.8)、<论钓鱼岛及其附近海域自古以来就是中国疆域组成部分>(李国强、侯毅2013.5.10)、<从明清文献钓鱼岛的归属>(万明2013.5.16)、<钓鱼岛是被日本窃取的中国领土>(王建朗2013.5.29)などで、このほかには、8月に<从国际条约视角论钓鱼岛主权归属中国>(汤重南2013.8.15)も掲載されました。
こういった現在の日中関係から、安倍内閣の積極的平和外交・価値観外交を中国封じ込め政策として捉え、これに反発する記事も多く掲載されました。特に安倍首相の東南アジアに対する積極外交と日米の連携には相当神経を尖らせています。
ただ、こういった反日一色に見える中で、従来とは違った対応も垣間見られます。その一つが、「日本全体が右傾化しているわけではなく、日本の国内は中国の主張に積極的に賛同す者、中国に好意的な者、安倍内閣の立場に批判的な者など様々で、これらを一緒くたに日本人だからと非難するのではなく、連携すべき勢力とは連携していこう」という方向です。
2013年にはこの面から、政治家では鳩山由紀夫元総理、山口奈那津男公明党党首、海江田万里民主党党首などをはじめとする反右傾化議員たち、学者・法曹界・研究者や日中友好団体関係者など多くの人の意見が紹介されました。また、関連する市民団体の抗議行動なども詳しく紹介されています。
次回は上記の他に日本のどんな側面が紹介されたか、について触れましょう。 

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