トップ > 現代中国放大鏡
Last Update:
第1206回 中国内外物流ネットの一体化完成へ―その2-
(2026年2月12日)
6本の横軸と5本の縦軸とは、かつてこのコラム欄でも詳しく紹介しました。横軸:①北極海航路:スカンジナビア半島やアイスランドに拠点。徐々に現実化。②シベリア鉄道:従来の25日程度を約12日間に短縮。③ユーラシアンランドブリッジ本線:中央アジア-ポーランド-ドイツ-欧州各地。④同第2線:モンゴル人民共和国-吉林省-図們江-日本海(未完)。⑤昆明-バングラ-インド経済回廊。⑥海のシルクロード。縦軸①哈綏俄亜海陸複合輸送大動脈:黒竜江省ハルピン市→綏芬河-ロシアのボストチヌイ港・ウラジオストク港-韓国の釜山港。②東南アジアとの“一軸両翼”:“一軸”:広西チワン族自治区・南寧-シンガポール経済走廊)と昆明-シンガポールを結ぶ汎アジア鉄道の建設。“両翼”:汎北部湾経済圏広西チワン族自治区北部湾と海のASEAN諸国、及びグレーターメコン経済圏(雲南省の省都昆明からラオス、タイ、カンボジア、ベトナムを通って太平洋に注ぐメコン河流域の諸国)。③中国とミャンマーの提携:中東からの石油や天然ガスを、ミャンマーからパイプラインで昆明へ。④中国とパキスタンの提携:パミール高原を貫通しパキスタンにつながるルート→火力発電所や港湾建設など様々なインフラ整備とリンク。⑤ハンガリー-セルビア鉄道建設:中国、ハンガリー、セルビア三国が共同で建設。
国内・国外の物流に関する基本的骨組みが完成するとともに、この双方をリンクする重要な接点として、西安などの陸港を含む港湾整備が次の課題になりました。港湾は他の交通インフラをリードし、各経済圏の経済構造をレベルアップする重要な働きもします。その象徴的な事例が上海沖合の洋山港で、推進の浅い上海港の欠点を補いつつ、長江本流沿岸の216の主要港が長江の水運を使って輸出入を行う拠点になりました。こうして2010年代半ばには環渤海湾諸港、山東省港湾群、上海港、南部沿海地区港湾群などの拡充整備が積極的に推進されました。こうした動きを受けて、政府は2020年代の発展に向け、2019年9月に<交通強国建設綱要>を打ち出し、これに基づき、同年11月には<世界一流港湾建設についての指導意見>を発表し、①グリーン港湾建設の加速 ②スマート港湾建設の加速 ③開放と融合の発展の加速など、6分野19項目の発展目標を掲げました。次回はこれらの点について深堀しましょう。

