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第1212回 2026全人代分析-その1-
(2026年3月26日)
2026年の全人代は、3月5日に開幕、12日にその幕を閉じました。今年の全人代は、昨年(2025年)10月20~23日に開催された中国共産党第20期四中全会で発表された<第15次5ヵ年計画(2026年~2030年大綱>(草案)を土台に、昨年末の中央経済工作会議で示された2026年の基本的経済方針、なおかつ昨今の内外の情勢を踏まえた上で、当面する諸課題にどう対処するかが問われた大会でした。李強首相はまず土台となる<一五五草案>についてこう概括しました。同草案では20項目の主要指標を具体化している。①経済発展面:成長・構造・効率に3つの指標「GDPの伸び率は年度ごと状況に応じて設定、2035年までに1人当たりのGDPを2020年比で2倍に」 ②革新駆動面:イノベーションへの投入とその効果に3つの指標「社会全体のR&D費の伸び率を年平均7%以上に」 ③民生福祉面:雇用・所得・教育・医療・健康・「高齢者・子ども」等に7つの指標。 ④グリーン化・低炭素化面:二酸化炭素排出削減・汚染対策、生態環境保護等に5つの指標「GDP1単位当たりの二酸化炭素排出量を累計で17%削減、重点分野のグリーン化・低炭素化を持続的に推進」 ⑤安全保障面:食糧とエネルギーの生産能力に2つの指標「国家安全保障の重要な基盤を強化」
次に、重要な戦略的任務として、以下の四つの面が述べられている。(1)質の高い発展の推進:[①新質生産力 ②科学技術イノベーション ③現代化産業体系 ④核心技術の研究開発 ⑤「デジタル中国」 ⑥「美しい中国」] (2)国内大循環の強化:[①民生改善と消費促進 ②「モノへの投資」と「ヒトへの投資」の統合 ③全国統一大市場の建設 ④各種経営主体の活力 ⑤要素市場化配分の体制と仕組みの整備 ⑥国内・国際双循環の円滑化] (3)共同富裕の推進:[①人口の質の高い発展 ②安心して子どもを産める社会 ③「健康中国」とスポーツ強国(平均寿命80歳)④高齢化対応 ⑤完全雇用 ⑥地域間・都市農村間の格差縮小 ⑦人間本位の新型都市化] (4)発展と安全の統一:[①総体的国家安全保障観 ②食糧やエネルギー・資源どの安定供給 ③不動産、地方政府債務、地方中小金融機関などのリスク]。「草案」は、第15次5ヵ年計画の目標・任務の実施推進をめぐり、具体的には6方面、109件の重要プロジェクトをうち出している。以上を踏まえ、その初年度としての2026年を李強首相がどうプランしているかはまた次回に。

