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第1214回 2026全人代分析-その3-

(2026年4月9日)

   第2~4篇は緊密に関連しており、政府は既に次世代情報技術・新エネルギー・新素材など8分野を新興産業として指定、また、生物製造、量子技術、水素エネルギー・核融合エネルギー、ブレイン・マシン・インターフェースなどを未来産業として掲げ、2025年時点で、未来産業はその規模が13.4兆ドルに達しているとも言われています。<155計画>で重視された項目で、半導体製造装置への投資額、AI関連の論文数、量子科学技術の論文数などはいずれも世界一を誇っています。我々はこの事実に目を背けるわけにはいかず、なぜこれだけ差が付いたかを真剣に考える必要があります。


  第5篇:「強大な国内市場の構築と新たな発展構造の形成加速」では消費の喚起強化、有効投資の拡大、全国統一大市場の構築の深化が主要な内容ですが、乾いた雑巾を絞るような消費喚起が持続可能なのかが懸念される一方、急速に進む全国統一大市場の構築が多方面にわたる大きな潜在的エネルギーを秘めていることも疑いのない事実です。


  第6篇:「高水準な社会主義市場経済体制の構築加速と質の高い発展の原動力の強化」は、各種経営主体の活力の解放、要素の市場化配分メカニズムの整備、マクロ経済ガバナンス体制の整備が章立てになっていますが、結局は苦しいときの民営企業頼りという側面が拭い切れず、加えて高水準な社会主義市場経済体制をどうガバナンスするか、という根本的課題との軋轢がいつか大ブレーキになる懸念は隠しきれません。  

 
  第7篇:「高水準な対外開放の拡大で協力・共栄の新局面を」では従来通り、自主的開放の積極的拡大、貿易・投資協力の質と水準の向上が謳われていますが、露骨な自国企業優遇政策、外資企業使い捨て政策のトラウマは大きなしこりになっており、「一帯一路の質の高い発展」も、どこまで相手国に親身に寄り添えるかが依然として大きな課題になっています。  

 
  第8篇は農業政策で、第9篇は「地域経済配置の最適化と地域の協調発展の促進」になっています。地域発展の協調、地域間連動発展の促進、国土空間発展構造の最適化を進める中、中国の地域発展は新たなフェーズに入っています。従来の経済圏配置が、京津冀協同発展、長江デルタ一体化発展、粤港澳大湾区建設、西部開発、東北振興、中部崛起、黄河流域生態保護と質の高い発展、海南の改革開放全面深化、海洋強国を柱とした全国一体化に変わっています(以下は省略)。今後はこのコラムで個々のテーマをじっくり分析しましょう。  

三瀦先生のコラム