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第1215回 「健康中国」対策の進展-その1-

(2026年4月16日)

   2012年、習近平政権誕生以降、とりわけ、「2021年の中国共産党結党百年には全面的に小康社会(ややゆとりのある社会)を建設する」という公約が目前に迫った2017年党大会前後から、「全民健康」は中国の大きなスローガンになりました。2021年以降もその努力は続いており、近年はさらにその内容に進歩と発展がみられます。国家衛生健康委員会が発表したデータによると、2023年末までに、全国民健康情報プラットフォームがほぼ完成、国・省・県を繋ぐプラットフォームが国土全域をカバーし、二級以上の公立病院8000カ所余り、20省80%以上の三級病院が接続を終えています(注:中国の病院は末端から上位へ一級、二級、三級と数える)。また、25の省では、健康カルテを、17の省では病歴カルテを省内で共有でき、204の地級市では検査結果を互いに融通できるようになりました。また、同時に、これまで、「申し込み、検査、支払い」など、それぞれ列に並ばなくてはならなかった仕組みも大幅に改善され、受信中に費用が計算されてスマホで支払いやレシートの受け取りができる、といった病院も増えつつあります。


  データの共有で心配されるのは個人情報の管理ですが、浙江省では、各衛生健康部門と医療衛生機構に首席ネット危機管理官、ネット安全管理員などで構成される特別チームを結成するといった取り組みも始まっています。国民の健康をさらに向上させるため、国家衛生健康委員会は2024年6月から、<全国民健康素養向上三年キャンペーン>を始めましたが、その中で特に強調されたのが、健康教育人材の育成です。医学には専門知識が必要で、医者の端くれなら常識、ということでも、一般庶民はちんぷんかんぷん、といったことも珍しくありません。そういう意味では、専門技術を駆使する手術と医療常識の普及はともに不可欠と言えます。一方、一般庶民の健康意識の向上を進めるにはまず家庭から。遡る同年1月、同委員会など8部門が共同で<健康過程を全面的に発展させることに関する通知>を打ち出しました。その中では、健康はまず居住環境から、として、室内室外の清潔、ゴミの分別収集、自然環境の整備、タバコを「吸わない、勧めない、送らない」、三減三健(減塩、減油、減糖、お口の健康、体重の健康、骨の健康)、加えて一種類は運動を、自動車に頼らない外出をと呼びかけ、更に心の健康にも言及しています。次回はさらに掘り下げて。


 

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