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第1235回 中国国際航路の発展-その1-
(2026年9月10日)
既述のごとく、港湾が大発展し、造船業も世界最大規模に達した中国は、これらのインフラを背景に、国際的な海運ネットワークの構築を精力的に的に進めています。中国交通運輸部の<2025年交通運輸業発展統計公報>によれば、2025年の中国の水上貨物輸送量は、前年比3.2%増の101億2500万トンで、その内訳は、遠洋輸送:11億100万トン(8.9%増)、沿海輸送:40億400万トン(4.1%増)、内陸河川輸送:50億2000万トン(1.3%増)で、遠洋輸送の伸びがとくに大きく、中国の海運が国内輸送中心から、国際的な資源・製品輸送へ比重を移していることがよく分かります。中国海運業の国際化で中心となっているのが、2016年に中国遠洋運輸と中国海運集団が統合して誕生した中国遠洋海運集団(COSCO SHIPPING)という国有企業です。その重点は、中国遠洋・中遠太平洋・中海発展・中海集運の上場4社で、合併当時、総取引額600億元、従業員3.8万人、船隊規模はコンテナ船288隻、ばら積み船355隻等計1250隻を誇る世界的な運輸会社になりました。その後急速に発展し、2026年春時点ではコンテナ船は約550隻(世界シェア:約11%、世界第4位)にまで躍進しています。
中国の国際コンテナ航路は、従来、中国沿海港―シンガポール―スエズ運河―欧州と、中国沿海港―北米西岸・東岸と の二大航路を中心に展開してきました。前者では2017年4月に、トルコのイスタンブールでCOSCOによる、西北欧—地中海地域海運ルートの出発式が行われました。この航路はギリシャのピレウス港、ベルギーのアントワープ港をネットワークに含み、更に、アドリア海・黒海・地中海東部の各港ともつながります。しかし、後者の北米航路は米中摩擦の影響で、現在、最も変動の大きい航路になっています。周知の通り、2025年には対米関税を受け、中国―米国間で欠便や減便も生じました。上記二大路線に加え、近年は、「海のシルクロード」戦略に沿った展開も注目されます。厦門などを起点とする「絲路海運」認定航路は、航路を開く→港に投資する→背後の鉄道・工業団地につなぐ」という戦略に沿って、パキスタンのグワダル港、スリランカのハンバントタ港、ジブチ港、アブダビのハリファ港、ギリシャのピレウス港を拠点にしており、2025年時点で148航路に達し、48の国や地域の150港を結んでいます。次回はこの続きを。

